October 2007アーカイブ

イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)
イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)
  • 乾 くるみ
  • 原書房
  • 2004/03

恋愛小説だけど、ミステリーな匂いのする作品です。
いつぞやの日経WOMANの特集でみかけて「最後に大どんでん返しが!」というのにひかれて読みたくなって購入しました。
スルスル読めました。ただ、恋愛小説としては、うむ。なんていうんでしょうね。。。

この小説の最大のウリは、やっぱりミステリーな部分。
Side-AとSide-Bと分かれているところがニクイ。
確かに2回読まないと、気付かない部分がたくさんあるなあと思いました。
最後の最後で「あれ!? あああああああ~@@」となります。
巧い! というか、やられた! というか、とにかく途中から沸き起こる「あれれ、おかしいぞ?」というのが、最後の最後で「道理で!!」となります。
翌朝早起きしなくちゃいけないのに、夜中まで読んで、疑問が残る点はネットで検索して納得してから寝ましたよ(笑)。
本当はもう一度読みたいところだけど、なかなか時間も取れなかったりで、しばらくは読めそうにないけど、なるべく時間をおかずに読みたいです。

ちなみに、読み始めてみたら、なんと主人公(マユ)の名前が「繭子」で私の本名と全く同じだったのでびっくり(笑)。私も繭子さ! 画数多くて大変! ちなみに名字はものすごくポピュラーです。
それから静岡が舞台というのもなんだか縁を感じました。
静大や静岡出身の方も何人か身近にいるせいか、静岡はちょっと特別な感じなのです。

時代設定が1986~1987年で、当然携帯とかメールがない時代だったので、固定電話だったり、公衆電話だったりとコミュニケーションツールが限られている時代の恋愛というのは、いろいろ大変だろうなあと思ったりしました。逆に、だからこそいい部分もあるのかもしれないけど。
携帯が普及してから、確実に恋愛の形も変わってきているんだよね~と思いました。。。

悪人
悪人
  • 吉田 修一
  • 朝日新聞社出版局
  • 2007/04

読んでからだいぶ経ちます。。。
たまたま夏ごろに発行されたL25に掲載されていた著者のコラムを読んで、興味を持って購入しました。
Amazonで買うものがあったついでに買ったので、あまり厚さをわかっていなかった私。
届いた本を見たらかなりの厚さにびっくり(笑)!!
しかし、するする読めて2日で読了。
これからどうなるの!?という、早く先を読みたい気持ちでずんずん進んでいける作品でした。
厚みを気にしていたのは読み始める前だけで、読み始めたら全く気にならなかったです。

とにかく描写が細かくて、リアリティーがありました。
「悪人」とは、と考えさせられる作品でした。
犯罪を犯すときってこういう感じなのかも。
そう思わせるほどのリアリティーがありました。
まるでノンフィクションを読んでいるような気分で、登場人物それぞれの気持ちが伝わってくる感じがしました。
もちろんこれはフィクションなのだけれど、読んだ後にひどく暗い気分になりました。
祐一(主人公)のことを思うと胸が痛くなりました。

犯罪を犯すことは悪いことだけれど、加害者は必ずしも悪人ではないんじゃないかな。。。と思ってしまいました。
そのくらい、犯罪を犯すこと、犯さないことは紙一重で、誰にでも起こりうることなんじゃないかと少し怖くなりましたね。

作中に出てくる、娘を殺されてしまった父親の言葉が、胸に刺さりました。
読後感は正直重かったし、やりきれない気持ちにもなりましたが、ぐいぐい読めたし、絶賛されているのがわかる気がしました。

今は忙しくてなかなか時間が取れないのですが、著者のほかの作品も読んでみたくなりました。

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